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子どもにこそ徹底したい! 春から夏にかけての紫外線対策

春から夏にかけての季節は紫外線が最も強い季節。昔は日に焼けている子どもは健康的というイメージがありましたが、年々、紫外線の量は少しずつ増加し、特に皮膚が薄く肌が弱い子どもは影響を受けやすいとされています。そこで、今回は長野県軽井沢町にある小児科・アレルギー科のクリニック・根津純子先生に、紫外線のリスクと対策についてお話しを伺いました。

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体の細胞の分裂が盛んな子どもは大人よりも紫外線の影響大

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日光浴は健康によいもので、日焼けをすれば風邪をひかないなどと信じられてきました。しかし、それは古くからの迷信に過ぎません。現代では紫外線による健康への悪影響のほうが大きいことがわかっており、特に紫外線の影響を受けやすい子どもの紫外線対策が重要になっています。
人は生まれてから18歳までのうちに、一生に浴びる紫外線全量の約半分を浴びてしまうと言われています。とりわけ成長中の子どもは体の細胞の分裂が盛んなため、大人よりも紫外線の影響を受けやすく、同じ紫外線の量でも子どもの時に浴びるほど紫外線の影響が大きく及ぶことがわかっています。また、子どもの頃に浴びた紫外線の悪影響が時間を置いて大人になってから現れてくる場合もあります。

健康面でも美容面でも、早い段階での紫外線対策は不可欠

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紫外線の害として、具体的に挙げられるのは以下のことです。

(1)遺伝子に傷をつけ、皮膚ガン発生の原因となる。
オーストラリアで行われた疫学調査では、子どもの頃に強い紫外線を浴びる環境にいた人が、大人になって皮膚ガンにかかりやすいことが証明されています。
(2)体を守ってくれる免疫機能を低下させる。
紫外線が免疫細胞の働きを抑えてしまい、体の抵抗力が低下してしまいます。
(3)目の水晶体が濁る白内障の原因となり、失明する場合もある。
(4)シミ・シワの原因となる。                          

つまり、健康面でも美容面でも、早い段階での紫外線対策は欠かせません。そのためにも、子どもには「日に焼けることはよくない」と教育し、自らすすんで紫外線予防ができる環境を整えてあげましょう。

室内も油断大敵! 場所別紫外線対策

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夏はどうしても出かけることが多くなりますが、紫外線対策を考えるなら、なるべく午前10時から午後2時までの紫外線の強い時間帯は外出を避けたほうがベター。
それでも出かけなければならない場合は、紫外線反射の強いコンクリートやアスファルトの上は避け、芝生や土の上、木陰や日陰の多いところを選んで歩くようにし、日傘やベビーカーで日よけをしてください。服装はつばの広い帽子や長袖で皮膚を覆うようにし、反射の少ない濃い色の服を。日光にさらされる部分には必ずサンスクリーン剤(日焼け止め剤)を塗りましょう。
車で出かける場合も、紫外線対策が必要です。車の窓ガラスにUVカットフィルムを貼り、長袖やバスタオルなどで皮膚を覆います。大人の対策も忘れずに。運転時にはサングラスや手袋を着用し、お母さんはサンスクリーン剤のほか、UVカット効果のある化粧下地も使用も効果的な対策の一つです。
さらに、紫外線は室内にも入り込みます。家の窓ガラスにもUVカットフィルムを貼り、外気浴はしても日光浴はしないように。食事ではさまざまな病気の原因とされる活性酸素を減らすために、抗酸化物質の豊富な食物を摂ることも効果的です。

大切なのは子どもの肌と用途に合ったサンスクリーン剤を選ぶこと

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サンスクリーン剤は、生後6か月くらいから30分以上外出するようになったら使用を開始しましょう。
公園やお散歩に行く時、または幼稚園や学校に行く時など、1〜2時間程度の外出であればSPF(UVB波の防御指標)15〜20のサンスクリーン剤で十分です。長時間の外出時やプールや水遊びの場合にはSPF20〜30、夏山や海などへ行く場合にはSPF50くらいの高さのものが必要。使用する前日までには、耳の後ろや腕の内側などに試し塗りをしてかぶれないか確認しましょう。
日常使いであれば、SPFは20〜30で、PA(UVA波の防御指標)も++〜+++くらいのものがちょうどよいでしょう。
また、パッチテスト済み、アレルギーテスト済みなどと記載されているものを選ぶようにしてください。無香料、無着色など添加物が少ないほうが子どもの肌には負担になりません。
塗り方は、顔の場合はパール1個分の大きさで少し白く残る程度に少しずつむらなく引きのばすように塗り、2〜3時間おきに塗り直します。汗をかいたり水遊びをする時は、落ちるたびに塗り直しを。使用後は洗い残しのないように石鹸でサンスクリーン剤をしっかり落とすことも大切です。

ご協力いただいた方

かるいざわ純クリニック  院長 根津 純子 様
1999年東北大学医学部卒業。岩手県立大船渡病院にて小児科・内科研修を行う。 東北大学大学院医学系研究科内部障害学講座、宮城県拓桃医療療育センター小児神経科(現:宮城県立こども病院 神経科)、東京都調布市のファミリークリニック、神奈川県横浜市あおばウイメンズホスピタル勤務を経て、2012年かるいざわ純クリニック開院。母親の子育ての不安や心配とともに、女性としての悩みにも寄り添う診療スタイルをライフワークとしている。

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